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2020年4月の3件の記事

2020年4月27日 (月)

第112回京都映画サミット「三級片なアンソニーウォン」大会

第112回京都映画サミット「三級片なアンソニーウォン」大会
無事しゅーりょーいたしましたー(◎´∀`)ノ
 
 
 
一作目「八仙飯店之人肉饅頭」

1993年作品

久々に観たけど
やっぱおもしろいわ

昔観たときはグロい救いのないトンデモ映画ぐらいにしか思わなかったけど

今観ると色々と興味深い

冒頭の生きた人間に火付けて殺してってのもキャッチーでよくできてるし
その後の展開も色々凝ってる

警察も含め出てくる人みんなクソ人間ばっかりで(子供以外)
正直、誰が殺して、誰が殺されても
全く同情もできんし(子供以外)
登場人物の誰一人共感したりできない徹底した作りも最高!

後に大物監督となるハーマンヤウの的確な演出
アンソニーウォンの演技力

三級片という蔑まれるジャンルにあって
このヒドイ内容で
これだけリスペクトされるにはやはり理由があるのだ

この映画のハイライトが一家惨殺で
そのときに子供も何人か首ちょんぱ等で惨殺されるシーンがあるのだが
いやーよくできてるし、子ども、殺され演技うまい!

現在出てるDVDはこのシーンがカットされてるとかいう話を聞いたが
これはカットしたらいかん
主人公の超級のクズさを表す重要シーンやと思う

そもそも、がんばった子供に失礼やろ!
 
 
 
二作目「エボラシンドローム」

1996年作品

冒頭またもや殺人シーンからスタート
人肉饅頭では逃亡先がマカオやったけど
今回はアフリカへ
アフリカで人肉バーガー売るはめに…って同じ展開かよ!
と思わせといての
主人公エボラ感染
しかもエボラで道端で死に掛けてるおねーちゃん
抵抗しないから強姦して感染とかクソ過ぎてええわー

でも主人公、抗体があってエボラに感染しても無症状
人肉バーガーにエボラウイルス入ってて
アフリカが大混乱してる最中
殺した店主のパスポートで香港に舞い戻り
香港でエボラウイルスを撒き散らす毎日
ついでに人も殺すのでしたー

いやー主人公またもやクソ過ぎて笑える

エボラに感染した人が急にクハッて白い液体吐いて
倒れて痙攣起こすの
リアルなんかよーわからんけど、何だかキャッチー♪
そこらじゅうで
クハッ!ピクピクっ!クハッ!ピクピクっ!
ってやられると何か笑える

みごとな人肉饅頭+パンデミック 映画でした
 
 
 
三作目「タクシーハンター」


1993年作品、監督は同じくハーマンヤウ
話は
妊婦の嫁を赤ちゃんごとタクシーに殺された主人公が
態度の悪いタクシー運転手を夜な夜な殺して廻るという話

狼よさらばに影響を受けてるっぽく
タクシー運転手は死んでも当然と考える市民が応援してたりもする

いやー当事の香港のリアルタクシー運転手ってよっぽどクソやったんでしょうねー

しかしながら今回
アンサニーウォンはまじめなサラリーマンなんですよ
あんなクソ人間が似合ってたのに
まじめなサラリーマンも似合うところが
アンソニーウォンのすばらしいところでもありますよね

そんなまじめなサラリーマンが
だんだん病んでって
ついには殺しを始めてしまうという
そこんとこもちゃんと描いてあって
トンデモやのに
けっこうそういうとこは映画としてもきちんとしてますね

演出が秀逸やったんが
刑事役にン・マンタが出てるんですけど
途中で死亡フラグ立つんですよ
その後の殺されるの?殺されないの?あたりの演出がめっちゃいい

なんかコメディとしてもよくできてますよね


そういや意外とカーチェイスシーン、クラッシュシーンもふんだんにあって

そこらへん好きな人も楽しめるし

三級片って
ホラーでもありサスペンスでもあり悲劇でもありコメディでもあり、アクションもあるという
すごいごちゃ混ぜなのに成立しちゃってるとこがおもしろいですよね
 
 
 
四作目「失眠 ザ・スリープカース」


アンソニーウォンもハーマンヤウもそれぞれ大物俳優、大物監督になった後々の
2017年に
まさかの三級片映画製作ってのがすごいですね

香港が中国に返還されてエロにもグロにもかなり厳しくなったらしいんで
よく作ったなーと思います
エロはほぼありませんでしたけど…

内容は題名通り
失眠→不眠症、カース→呪い
つまり不眠症の呪いをかけられた話です

なんかジャケからして
呪いを探究する今風な深い話かと思ったんですが
違いました…
まさしく三級片です…浅いです…アホです…

ここからはネタバレになるんで
知りたくない人は読まないでください

ちゅーか話が単純過ぎて
ネタバレなしに書けません…(^_^;)

謎の不眠症に襲われ、頭が狂って死んでいく一族の過去を調べたら
先祖が旧日本軍協力者で
強姦され死んだ呪術師の娘の呪いがかかっていたのでしたー以上

久々に観ました鬼畜旧日本軍
司令部が慰安所になってて
どんどん若い女さらって来て強姦しては殺して捨てます
女なら子供もさらいます

昔から愛国無罪で
旧日本軍がやったならスプラッターOKってことで
作られまくった日帝クスプロイテーション-Nitteixploitation-映画群が多々ありますが
久々に観ましたよ

日本人俳優らしい司令官以外はみーんな片言日本語
なんか既視感すごいです、昔そのまんまです

まー今の中国共産党下でスプラッター映画作るにはさらにこうしないと厳しいのかもしれませんね

そんながんばりのおかけで
けっこうスプラッター度は高かったです
それでも人肉饅頭とかからしたらぬるいですけど
巨匠、大物俳優にしてはがんばったかな感はあります

でもこんなに共産党に媚びたのに
アンソニーウォンが民主化運動支持発言したおかげで
アンソニーウォンが出てる映画は中国全土で公開禁止

なんか皮肉な話というか
映画とワンセットでアホな笑い話ですね…
 
 
 
そんな感じで
「三級片なアンソニーウォン」大会 しゅーりょー
ヽ(´▽`)/

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2020年4月 8日 (水)

第112回京都映画サミット開催のお知らせ

来る
4月21日火曜日20時より
第112回京都映画サミットを行いたいと思います

今回のテーマは
「三級片なアンソニーウォン」映画です

あんなに個性的ですばらしい俳優なのに
アンチ共産党な発言をしたとして
現在、映画界から干されているらしい アンソニーウォン

 

インファナルアフェアの警部さんもかっこよかったし

エグザイル絆

 とか
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を

 とか
もいいんですけど

やっぱアンソニーウォンといえば
三級片時代のヤバい映画群なんですよ

全く気付いてなかったんですが
知らん間にアンソニーウォン三級片映画祭みたいなのやってたらしいんです
まー京都の立誠シネマでもやってたらしいんですけど
なぜか京都は昔からVHSで出てる人肉饅頭とエボラシンドロームだけなんで
どうせ行かなかったでしょうけど…
で、
そんときに日本で未ソフト化だった三級片映画もDVD化されてまして
それを買っちゃったんですね

 

そんなわけで、この二本プラス

コロナが流行ってる今だからこそ見るべき
エボラシンドローム

アンソニーウォンの出世作?
八仙飯店之人肉饅頭

あたりを観たく思います

(この二つはVHSです)
 
 
 
いつものごとく
参加費は何かみなで飲み食いするもの持ち寄りです
また
スペースの都合上
先着8名様までとなっております
 
それでは参加希望
お待ちしております

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2020年4月 3日 (金)

第111回京都映画サミット「フリークス映画」大会

第111回京都映画サミット「フリークス映画」大会
無事しゅーりょーいたしましたー(◎´∀`)ノ
 
 
 
一作目「フリークス」


フリークス映画のパイオニア、トッドブラウニング監督1932年の作品

冒頭、なんとなく高尚さを語る文章が垂れ流されるが
内容はいたってB級、見世物小屋的なんで
たぶんコレは世間の追求を回避するため入れたのだろう

ストーリーは
遺産を狙って結婚→毒殺を狙うが、返り討ち
まぁよくある感じやけど
舞台をサーカス一座にして
当事働いてたであろう障害者の数々と健常者の群像劇をからめたところにこの映画の価値がある
まぁそこだけと言えばそこだけなんやけど
当事のサーカスの様子、障害者への差別の様子など
映画で作り物とはいえ
歴史好きには色々と興味深く観ることができるのである

そんな感じで全体的に映画としてはそこまで…であるものの
見世物小屋的要素で最後まで飽きずに観れてしまうのである

ラストは勧善懲悪になってはいるものの
鶏人間ってオチがビミョーでなんかスッキリしない…
結局、監督も障害者=不幸みたいな差別心から離れられてない感じ…
まぁ時代が時代やし仕方ないかもしれんし
そもそもB級、見世物小屋的に作ったとしたらまぁ正解なのかもしれない

しかし、何されたら鶏人間になるのやろ…(^_^;)よくわからん

 
 
二作目「センチネル」

1977年のオーメンやエクソシスト系の雰囲気を持つホラー映画
「狼よさらば」の監督マイケルウィナーがこんなんも撮っていたのが驚き

それなりにちゃんとしてて
それなりの雰囲気はあるけど
やはりどこか二番煎じ感のある映画で
コレといった特徴もない

あるとすれば
リアル身体障害者を使ってる部分ぐらいなんやけど

地獄の門が開いたシーンで
資金がなくて特殊メイクをできないから
実際の身体障害者に頼んだというエピソードの通り

なんか地獄からの怪物の動きに素人感がはんぱない
ある意味
それまでの雰囲気ぶち壊しで
作品としては正解やったかが怪しいけど
結局、実際の身体障害者を使ったことで
こうやってDVD化され話題にのぼるようになったとも言えるので
正解やったんかもしれない

ヒロインもきれいな人やし
なんか雰囲気よさげでもあるのに
ここまで心に残らないのはなぜなんだろう…(^_^;)
 
 
 
三作目「小人の饗宴」


淡々と、とある施設の小人の叛乱を描く
賞を色々と獲っているドイツの巨匠ヴェルナーヘルツォーク監督1970年の作品
この作品もけっこう評価されてるみたいやけど
正直、僕はつまんなかったです

淡々となんで、めっちゃかったるい…

ぐるぐる車が回転して走ってるシーンを長回しでずーっと撮るとか
眠いです

どう観ても見世物小屋的映画なのに
芸術をきどっている感もなーんか鼻につくんですよね

ところで
バッドルーテナントのニコラスケイジリメイクもこの監督やったってこと
今さら気付いて驚いた
 
 
 
四作目「悪魔の植物人間」


撮影・監督で数々の名作を作り出してるジャックカーディフ1974年の作品

内容的にはマッドサイエンティストモノの定番にフリークスをからめた
みたいな感じで
それほど斬新さはないのですが
さすが巨匠なだけあって
やっぱり映画としてすごいちゃんとしてます
しかも
ちゃんとエログロバイオレンスを入れて
おもしろいB級娯楽のツボも分かってる感じ

今回観た中で一番おもしろかったっです

トッドブラウニングの「フリークス」をリスペクトしてるだけあって
既視感のあるシーンがちらほら

同じく当事のリアル身体障害芸人さんを使ってるので
歴史資料的な価値もあるよね
とりあえず目玉が飛び出すおじさんは必見
あの芸はすごいインパクトある

植物人間の着ぐるみが、やや安いのはご愛嬌というか
あれはあれで味があると個人的には思う
デザインも含めて…
 
 
 
そんな感じで
「フリークス映画」大会 しゅーりょー
ヽ(´▽`)/

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