今回は予告していた通り
豊橋スロータウン映画祭にのっかって(非公式)
豊橋市の
舟木研究所改め
「グラインドハウス豊橋」
で行われました
館長の舟木間道氏
グラインドハウス内サミット会場
最初に観たのは
ショーコスギのデビュー作
「燃えよニンジャ」
嘆かわしいことに
日本ではVHSが出たのみでDVD化されていない
英題は「Enter the Ninja」で
明らか邦題も英題も
「燃えよドラゴン」(Enter the Dragon)を意識しているっぽい
オープニングもブルースリーを意識した
ヌンチャク、トンファー等々の演舞で始まり
闇から現れ、演舞し、闇へと消えてゆくショーコスギがなかなかかっこいい
武術指導はてっきりショーコスギ自身がやっていると思ったら
マイクストーンっていう空手家で
舟木氏によると
どうやらブルースリーやチャックノリスと親交がある人物らしい
(左からマイクストーン、ジェームスコバーン、チャックノリス、ブルースリー)
原案にもマイクストーンの名前があるので
オープニングがブルースリーっぽいのもマイクストーンの影響かも
監督のメナヘム・ゴーランも
「デルタフォース」等、チャックノリス主演シリーズを製作や監督した人物で
なんか色んなつながりが見えてくるねー
近年アメリカでは再評価が高くメナヘム・ゴーランのドキュメンタリーが作られたりしていて
ロジャーコーマン並のようだが
日本ではほとんど評価されてないのが悲しいねー
とか思ってたら
メナヘムゴーラン映画祭があったみたいー
なんと!偶然にも
ちょうど豊橋サミットの日から公開
メナヘムゴーラン映画祭にものっかってたとは…
しかし、ニンジャ3しかラインナップにないのはなぜ?
僕なら絶対ニンジャ2…
さて、本筋に戻ろう
ブルースリーが死んでかなりたっているが
チャックノリス、ジムケリー等々
次のアクションスターが群雄割拠しまだまだ確定していない時期で
そんな中、彗星のように
いや
ニンジャのように現れたのが日本人のショーコスギだったのだろう
当時、ショーコスギがアメリカ人のハートを掴んだ様子が目に浮かぶようだ
明らかチャックノリスやジムケリーの空手よりカッコイイ
しかもニンジャ!
このデビュー一作目では
フランコネロが主役(白忍者)でショーコスギは悪役(黒忍者)なのだが
フランコネロのアクションシーンは、ほぼ吹き替えで
その吹き替えをショーコスギがやってるぽい
ゆえにラストバトルの白忍者vs黒忍者は
代わる代わるどっちもショーコスギがやってるようだ
そして、なかなか動きがカッコイイ
ブルースリーともジャッキーともリンチェともまた違うかっこよさがある
100万ドル俳優になっただけあるわー
そして、最大の見せ場はかなり高い瀧からの飛び降りシーン
これはなかなかスゴイ、死ぬかもしれんレベル
これが認められて
次作の主演・武術指導を勝ち取ったという話があるだけはある
まぁ映画としてはビミョーで
冒頭とラストバトルのアクションシーンはカッコイイものの
なんだか終わってるオーラのないフランコネロと
かわいかった名残はあるものの残念に老けてしまったスーザンジョージ
そんな主役ふたりのドラマ部分がヒジョーにかったるい
二作目以降ショーコスギが主役になったのもうなづける…(ーー;)
そして次に観たのは二作目
「ニンジャII 修羅ノ章」
英題は「Revenge of the Ninja」
海外ではブルーレイ化までしてるのに日本ではVHSで出たきりである
1の監督メナへム・ゴーランはプロデュースにまわり
違う監督に
それが功を奏したのかよくわからないが
1より面白くなくなってしまうのが2の定石のところ
コレは1より面白い
今回観た4本の中で一番面白かったので
ハリウッドで最も早く大成功した日本人に敬意を表して
コレだけでもブルーレイ化するのが大和魂ってもんじゃないだろうか
どっか出しなさい
冒頭、金閣寺を映しながら「Tokyo Japan」とか言い切るのがなかなかキャッチー
忍者部隊が襲ってきて
ショーコスギの家族が惨殺される
生き残ったおばあちゃんとショーコスギとケインコスギはアメリカに渡り
忍者を封印、平和に暮らしていたが
さらに
そのおばあちゃんも殺され、息子をさらわれたショーコスギが忍者の封印を解いて復讐するという…
息子のケインコスギがまだちっちゃいけど出てて
vs子供バトルがあったり、vsおねーちゃバトルがあったり
ヌンチャクプレイがあったり、なかなかよい
今のケインはイマイチやけど、ちっこいケインは光ってるよ
ちっこい子があれだけできると見てて気持ちいいし
テーマ的に雰囲気が陰惨になりがちなところをうまく明るく中和していて
すごくいいエッセンスになっていると思う
おばあちゃん忍者もこけしチェーンや笛手裏剣という変な武器で戦うし
スモウレスラーが出て来るし(全く活躍しないが…)と
全編にわたって何かとアイデアに溢れてるうえ
ショーコスギも色々なバリエーションのスタントやアクションに挑戦していて
何かと飽きさせない作りになっていてなかなかよい
車を壊したり、1より予算もだいぶ増えてるっぽいし
ショーコスギも瀧飛込みよりさらに危ないことを色々やっている
いやースゲーいいわー
まぁでもラストバトルになると結局1と同じで
敵の黒忍者もショーコスギがやってるんで
すごいバトルになりえないところが悲しいねー
ショーコスギレベルの敵役がハリウッドにいなかったことが残念である
そういや結局
なんで黒忍者の人がショーコスギの家族を殺したり
わざわざアメリカへ連れて来たのかは不明
んーどっかで何か言ってたかなー?
そしてニンジャシリーズ三作目
「ニンジャ 転生の章」
英題は「Ninja III The Domination」
こいつも海外ではブルーレイ化されているが日本ではVHSだけである
ショーコスギよりどちらかというと
ルシンダ・ディッキーというおねーちゃんの方が出演シーンが長い気がする
まぁおいしいところは全部ショーコスギが持ってくんで
主役といえば主役なのかもしれない
内容はかなり変わってニンジャホラーですな
たぶんエクソシストとかポルターガイストがヒットしてて
それを取り入れてやろうみたいな感じ
冒頭の黒忍者が殺戮を繰り返すシーンはなかなか見ごたえあるし
ツカミはバッチシ
黒忍者は射殺され、その霊がおねーちゃんに取り憑いちゃって
おねーちゃんが黒忍者を殺した警官たちをひとりづつ血祭りにあげていくという…
とまぁここまではいいんやけど
やっぱりホラーとしては中途半端で
あんまり怖さとかないんやんねー
おねーちゃんが主の間はアクションあんまりないし
ちょっとダレるかなぁ…
最後は黒忍者が復活してショーコスギ扮する白忍者とバトルになるんやけど
まぁこのあたりは今までと一緒かなぁ
またもやショーコスギひとり二役な気が…
同じことはしたくなかった精神は買うけど
やっぱどっちつかずのビミョー映画やなー
アメリカでは1や2には及ばないもののそれなりには売れたみたいやけど
日本では全く売れんかったのも当然な気がする
そして最後は
「ショー・コスギ'88 復讐遊戯」
英題は「Rage of Honor」
海外盤のジャケはモロニンジャだが
実際の内容は全然ニンジャ押しではない
ジャッキーが拳系映画をやめて「ポリスストーリー」を作ったように
ショーコスギも今回は一介の刑事である
ニンジャっぽい手裏剣は使うけど
基本、銃と空手アクションメイン
とりあえずビックリなのはショーコスギの扱い
だいたいアジア人がハリウッドへ行くと
役柄が白人より下というか
アジア人を馬鹿にしてる感がどこかに出るのが定石で
ジャッキーにしてもブルースリーにしてもリンチェにしても
明らかにそういう扱いを受けている映画がほとんどである
しかし、この映画のショーコスギは
白人の妻を持ち(しかもカワイイ)、高級車を乗り回し、007のように超かっこいい役柄で
リスペクトされてる感がハンパない
そういう意味では
ハリウッドに浸出したあらゆるアジア系アクション俳優の中でダントツトップである
100万ドルスターになるというのはこういうことなのか…
まぁ映画としてはニンジャ臭が薄れた分
やや普通のアクション映画になっていて残念だが
それにりにきちんと金もかけて作られていて面白くはある
ラストバトルは珍しく、ショーコスギvsショーコスギになっていないが
なんか服ボロボロで弱っちい感じのラスボスなんで
ヒジョーに不完全燃焼で終わってしまうのが残念
まぁやっぱ今回一番は
ニンジャ2かな
そんな感じで
第58回京都映画サミット「ショー・コスギ」大会 in 豊橋
無事終了
ちなみに次の日には
まず、みんなでモーニング
そして
豊橋スロータウン映画祭のポスター展へ
さらに
税金逃れか、土地代がいらないからか
川の上に作られちゃった商店街を見学
そしてお昼は
でっかいナン
残してお持ち帰りしちゃいましたー
そして帰りの車の中
タイトなスケジュールで睡眠時間4時間ぐらい
ヒジョーに眠かったけど
実に濃厚なサミットでしたー
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