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2012年10月の8件の記事

2012年10月28日 (日)

第22回京都映画サミット「梶芽衣子ムービー」

第22回京都映画サミット「梶芽衣子ムービー」
無事終了いたしました。

今回は
朝からシネマカフェベシベジに行っていた
(もしくはやっていた)
のもあり
すでにちょっと疲れめだったので
映画4本流したところで終了いたしました。

さていっこめは
「修羅雪姫」

この作品は「リベンジムービー大会」のときに観たのだが

まだ、間彩氏が到着していなかったのもあって
二作目を観るにあたってのおさらいとして観た

やはり梶芽衣子はそこにいるだけで違う
オーラというか雰囲気というか何というか

別に殺陣はそんなにうまいわけではないし
演技がすごいうまいわけでもない
(語弊があるかもしれないが)

もうなんか修羅雪姫そのものなんですよね

血しぶきを浴びながら
一人また一人と復讐を遂げていく修羅雪姫が
兎に角、美しく、かっこいい
 
 
 
そして次は
「修羅雪姫 怨み恋歌」

修羅雪姫の続編

続編にありがちだが
やはり少々パワーダウン

定番悪役、安部徹を越える極悪非道な岸田森
修羅雪姫を助ける原田芳雄や伊丹十三が
それぞれいい味を出しているが
その分、梶芽衣子の見せ場がやたら少ない

復讐も終わっちゃったので
そのあたりの殺伐感・緊張感もなく
それなりのストーリーはあるものの
なんだか修羅雪姫である必要もないような感じ

冒頭の海岸のシーンの波の使い方がめちゃかっこいいし
ラストあたりの殺陣やカタルシスもいい感じなんだけど
全体的には何かと残念な感じ

まぁ一作目以上を期待しちゃって
こっちがハードルを上げすぎている
っていうこともあるかもしれないけど…
 
 
 
三作め
「女囚さそり701号」

当時はジャックヒル監督の「残酷女刑務所」を皮切りに世界的に女囚ムービーが流行っていた時期で
世界各国で女囚ムービーが作られていましたが
そんな中
日本を代表する女囚ムービーがこの「さそり」シリーズです

しかも世界のどの女囚ムービーと比べても
圧倒的に面白く、独特です
世界女囚ムービーランキングを作っても
トップ10、いや、ナンバー1に輝くぐらいの映画です

これがデビュー作の伊藤俊也監督のアイデア満載の気合の入った独特の演出もすばらしいし
俳優陣もいいキャラが揃っている

主人公を助ける女囚、他の映画では主役も務める扇ひろこもさすがに存在感バツグンだし
逆に主人公を狙うグループの渡辺やよいや三原葉子もとてもいい味を出している
(個人的には室田日出男の地味に変な看守が一番好きかも)

またこの作品は、目でものを云う「梶芽衣子」が開眼した作品でもあると思う
自ら台詞をほとんどしゃべらないという足枷をつけたことで
「怪談昇り龍」や「銀蝶」の梶芽衣子とは明らか違う
何か別の領域に到達した感がある
その後の「修羅雪姫」や「ジーンズブルース」の梶芽衣子の土台を作り上げた
そういう意味でも貴重な映画ですね
 
 
 
「怪談昇り竜」

石井輝男監督の代表作のひとつ

海外評価が高く、海外ではとっくの昔にDVD化されているものの
見世物小屋、せむし、めくら、人肉
色々と揃っているので
もう日本では発売されないかと思っていたら
廉価版、デジタルリマスターという
すばらしい仕様で発売されたヽ(´▽`)/

内容は
怪談+任侠+座頭市+土方巽
という
石井輝男お得意のごちゃ混ぜ感満開な娯楽映画

ここまで色々な要素を無理矢理詰め込んで
作品として成り立たせられるのは石井輝男だけじゃないだろうか…

冒頭の雨の中のカチコミからグイグイとひきつけます
梶芽依子を頭とする5人の竜の刺青が合体する仕掛けがかっこいいですね

ある人が「だからって強くなるわけでもないよね」とか言ってたけど
違うんです
「一人でも欠けたら竜が完成しなくなる」
という思いが
よりその一人を強くするのです

暗黒舞踏家 土方巽は相変わらず独特の雰囲気を醸し出していて
こういう役(気が狂った殺人鬼変人せむし)をやらせたら右に出るものはいないなーというか
土方巽のために作られた役なんだろうね

土方巽を映画上で使いこなす石井輝男の才能に改めて感服

梶芽衣子はさそり前なので
やはりまだぷっくりとしていて可愛さが残り
まだ目で語るまでは行き着いていない感じ、殺陣もそれなり
ホキ徳田の女座頭市もがんばっているが
やはり勝新には遠く及ばず
ゆえにラストの二人の対決はやや盛り上がりに欠けますが
(セットはめちゃ盛り上がってますが…)
まぁそれなりにうまくまとめてあります

まぁストーリーもあってないようなものでツッコミ所も多々ありますが
あんまり固い頭で考えず
どっぷり石井輝男ワールドを楽しむための映画であります

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2012年10月21日 (日)

「第22回京都映画サミット」のお知らせ

来る
10月27日土曜日
万物創造房閉店後20時より
第22回京都映画サミットを行いたいと思います

今回のお題は
「梶芽衣子ムービー」です

京都映画祭で
生梶芽衣子を見ちゃって
お歌まで聴かせていただいたので
これはもう
梶芽衣子尽くし
梶芽衣子しゃぶりつくし
の一夜を過ごすしかないと

まーそーいうわけです

今までにも
「修羅雪姫」1
「銀蝶渡り鳥」1

何回か梶芽衣子作品をサミットでとりあげているので
それは避けまして

今回は

女囚さそりシリーズ
修羅雪姫2
銀蝶渡り鳥2
怪談昇り竜

あたりを観たく思います

野良猫ロックシリーズなどは
のちのち
「東西女番長大会」
で観ることにして
今回は置いておきます

いつものごとく
参加費は何かみなで飲み食いするものです

また
スペースの都合上
先着10名様までとなっております

それでは参加希望
お待ちしております
 
 
 
また、当日、京都映画サミット前昼祭として
YIC京都工科大学校 学祭にて

弟子筋のベジ太くんが
シネマカフェ ベシベジ
を一日限り開店いたします

当日はわたくし監修のもと、ベジ太くん厳選の映画4本をダーっと
10時開店~16時閉店までフルに流し続けます

観ようと思えば
ジュース一杯でずーっと居座って
映画を全部観ちゃうことも可能です

こちらのテーマは
「不死身の女ドラゴンまつり」
Photo

タイトルは秘密です
チラシから読み取ってくださいヽ(*≧ε≦*)

4本ともめちゃ面白いです
ハズレなしです
僕は何回も見てます

レンタルにはまずない
超レアタイトルもありますよーヾ(.;.;゚Д゚)ノ

是非、観に行って
いや、お茶しに行ってあげてください

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2012年10月15日 (月)

京都映画祭参加報告書 10月5日分

さて
10月5日(金)です

学校終わってから
そっこー昼ご飯食べて
そっこー祇園会館へ

祇園会館前に自転車とめようとしたら
京都市に雇われた「違法駐輪に注意する係」の人が…

「あのーこことめられないとこなんですよねー」

えーと、知ってます

でもね祇園会館前はヤクザがとめることも多いからか
撤去されることがないのも友達に聞いて知ってます

それに、すでに20台以上とまってますが…

でもそんなこと言えないしー
「あのー今日は祇園会館で京都映画祭っていう京都市のイベントなんですよね
みんなそれに来てるんですよ
こんだけすでにとまってるんで、僕のも見なかったことにして下さい」
って言ったら

「僕たちも仕事ですから、そういうわけにはいけません」
との答え

ちゅーか京都市も京都映画祭にかんでるんだから
駐輪場確保するとか
せめて
その期間は取り締まりやめろよ

と思ったが
これ以上、お話をしていると上映が始まってしまふ

仕方がないので八坂神社の公園のほうへ止めに行きました

あーめんどくせー

無粋な京都市め
映画祭やる気あるんか?

まぁそんなこんなして
なんとか間に合って見た一っこ目は

「狂った野獣」

こいつはスゴイ!

京都市内で撮影したカーチェイス&カークラッシュ映画だ!
街中でよく撮影できたなー
太秦~丸太町通り~双ヶ岡あたりをフラフラ激走していくバスがいい感じ!
けっこうパトカーもバスもクラッシュして壊れて
気合入ってる!

ストーリーも面白い!

銀行強盗に失敗した川谷拓三、片桐竜次コンビが路線バスを乗っ取るのだが
なんとそれに乗り合わせたのが元ドライバー、現宝石強盗の渡瀬恒彦

他のバス乗客も濃い人間ばかりで
拓ぼんらとのやりとりがめちゃ楽しい

途中で渡瀬恒彦の宝石が散らばっちゃって正体がバレてからは
渡瀬がドライバーとしての腕前でバスを運転
パトカーにガンガンぶつけて逃げていく

ただ、この追跡シーンが長く時間掛け過ぎで、ちょっとダレる
金かけて車潰したから長く使いたい気持ちはわからんでもないが
今までが相当テンポよく面白かっただけに残念

まぁでも、それを差っぴいても十分☆5
最高です_(_^_)_

映画「スピード」がこの映画と「新幹線大爆破」の合体作品との噂もあるが
確かにそんな感じがする
ヤンデボン やるな!

川谷拓三、片桐竜次がほぼ主役として出てる映画も珍しいので
ピラニア軍団ファンにも超オススメです
 
 
 
そして二個目
「ジーンズブルース 明日なき無頼派」

「俺たちに明日はない」ボニーとクライド的映画
金を奪った男と女の逃避行です
男は渡瀬恒彦で女は梶芽依子

映画的にはまぁまぁおもしろいかな程度ですが
梶芽依子全盛期というか
そこにいるだけで様になる感じです

残念なのが渡瀬恒彦
悪い事をしていても悪人になり切れない
どんくさい田舎モノ
って感じの設定なんですけど
格好良すぎるんです

んー
この役を川谷拓三がやってたら
もっと違う面白さが出て傑作になったんじゃないかなー
川谷拓三は主人公たちを追う殺し屋の役なんだけど
キャラが全く活かせてない感じがしました

ラストあたりも警察の狙撃手がヘタ過ぎたり
銃撃戦が地味だったり
思ったより盛り上がりや緊張感がないし
何かと残念

どうせならボニーとクライドオマージュをより強く出して
千発の弾丸を受けて死ぬとかがよかったなぁー
 
 
 
そして待ちに待った
「梶芽依子トーク&歌ショー」
お相手はどういう流れなのかよくわからない上倉庸敬大阪大学教授(美学・芸術学(ことに文芸学・演劇学・映画学)がご専門らしい)なんですけど
お話が苦手なのか、あがっておられたのか
梶芽依子さんと全く会話が噛み合わず
梶芽依子さんの存在感に圧倒されまくってる感じでした…

しかも
普通は「上倉庸敬大阪大学教授でしたー」って
一旦〆てから
梶芽依子さんの歌へいくと思うんですけど

スタッフの打ち合わせが悪いからか
教授がステージに残ってるまま、歌へ突入
どうしたらいいのかわからず立ちすくむ教授
みたいな展開に…

打ち合わせはしっかりしましょうね…

歌は
定番「うらみ節」と
最近出されたアルバムから二曲

「一番星ブルース」「あいつの好きそなブルース」

個人的には
歌がうまくなり過ぎた感があって…
ちょっと違うなーって感じが…
なんちゅーか
クールで乾いた感じというか、捨て鉢感がないんです
仕方ないですけど

しかし
生、梶芽依子さんが見れて
歌まで聴けて
大満足でした

当日、サインをもらおうと思って
梶芽依子特集の梶芽依子表紙の雑誌を持っていきましたが
どうやらサインはCDを買った人に付いて来る
小色紙サインのみの設定みたい
んー残念…
 
 
 
そしてラストは
「仁義なき戦い 広島死闘編」

シリーズ二作目
若手ヤクザ
狂犬鉄砲玉 北大路欣也 と 新世代狂犬組長 千葉真一の因縁を主軸に置いた
ヤクザ抗争映画

梶芽依子が北大路欣也と恋に落ちるヒロイン役なのだが
梶芽依子トークショーのあとにやるには意外に出番が少なくて残念

でも兎に角
有名俳優がザクザク出て来て
抗争でバタバタ死んでいく豪華さがすばらしい

ストーリー的にはだいたい思った通りって感じなのだが
ガンガン死んで、ガンガン話が転がっていくので
全く退屈しない

そしてやはり一番すげーのは千葉ちゃんの狂犬っぷり
かなり極悪でかっこいい
こーゆーのも似合うんだなー
欣也さんは主役ながらちょっと負けてるなー

文太さんは今回はおとなしくしてる役で、脇を渋く固めています

いつか全編ぶっ通しで一気に観てぇーと思いながら
未だにやっていません

そんな感じで2日目終了

緋牡丹博徒大好きなので
7日(日)の富司純子と中島貞夫とのトークも行きたかったんですけど
前後にやる映画が「大奥㊙物語」「シルクハットの大親分」という
藤純子メインじゃない映画なうえ
5日に「シルクハットの大親分」は見ちゃってるし

なんだかなー
という感じで行きませんでした

鈴木則文監督のときもそうでしたが
せっかく富司純子さんが来られるんですから
やはりもうちょっとラインナップを苦し紛れじゃなくて
真剣に考えてほしい気がしました

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2012年10月10日 (水)

耳塚は鼻塚なのでぃす

昨日、NHKのさかのぼり日本史「秀吉 強硬外交の衝撃」を見ていたら

文禄・慶長の役で
「朝鮮人民衆を虐殺し耳鼻を削いで持ち帰った」という話が出て来て
思わずブッと吹いた

民衆虐殺って言い過ぎやろー
民衆だけ殺したみたい

それに
映像に出てきた文書にも「鼻」としか書いてないのに
いったい耳はどこから?

確かに京都の豊国神社のすぐ前に耳塚があるけど
江戸時代までは鼻塚って呼ばれてて、耳の話なんてこれっぽっちも出て来ないんやけど…

江戸時代の地誌、白慧『山州名跡志』(1711)巻三に

 耳塚。大仏殿門の前に在り。由来世の知る所なり。実は鼻塚なり。慶長二年の七月、加藤清正・小西行長、朝鮮の所に於いて斬り取るなり。二大将の勢力二十万にして、朝鮮人の鼻三ッ宛にかく。彼の国に於いて目付の実検に入れ塩漬にして来れり。目付毛利豊後・竹中源助・塩見和泉・毛利民部・品川主殿介・熊谷内蔵介云々。始め塚巡りに幅二間の掘あって北面に欄干橋あり。縁石今尚西方人家の軒下にあり。

とあるらしいが
やはり持ち帰ったのは鼻となっている

討ち取った褒賞を受けるために
首だとかさ張るし、腐った時たいへんだから
首をとる代わりに鼻をとっただけで
当時の風習からすると残酷でもなんでもない話

そもそも首をとっても
よその国の知らん武将ばっかりで誰か確認のしようがないし
鼻でいいや…と

ちゅーか首とられるよりマシかも

だいたい
鼻は各自ひとつだから首の代わりになるけど
耳なんてとったって
二つそろえたり、数えたりするのがめんどくさくなるだけで
なんらとる理由がない

江戸時代に鼻塚が耳塚って名前になった理由は謎らしいが
「名所にするとき鼻はなんかまぬけなイメージだから耳にした」って説が、なんか一番ありそうな感じ

しかし
耳の出典はどこからなのだろう?
一度見てみたいものだ

そういや
この番組では東大の先生が解説をしておられたが
耳鼻全肯定でした

東大のえらい先生が言うことだから
どっかに書いてあるのかね?

まさか耳塚の前にある解説(コレ↓)が出典ってことはないよね

この塚は、16世紀末、天下を統一した豊臣秀吉がさらに大陸にも支配の手をのばそうとして、朝鮮半島に侵攻したいわゆる文禄・慶長の役(朝鮮史では、壬辰・丁酉の倭乱、1592~1598年)にかかる遺跡である。

 秀吉輩下の武将は、古来一般の戦功のしるしである首級の代わりに、朝鮮軍民男女の鼻や耳をそぎ、塩漬にして日本へ持ち帰った。それらは秀吉の命によりこの地に埋められ、供養の儀がもたれたという。これが伝えられる「耳塚(鼻塚)」のはじまりである。

 「耳塚(鼻塚)」は、史跡「御土居」などとともに京都に現存する豊臣秀吉の遺構の一つであり、塚の上に立つ五輪の石塔は、その形状がすでに寛永2年(1643)の古絵図にみとめられ、塚の築成から程ないころの創建と思われる。 秀吉が引き起こしたこの戦争は、朝鮮半島における人々の根強い抵抗によって敗退に終わったが、戦役が遺したこの「耳塚(鼻塚)」は、戦乱下に被った朝鮮民衆の受難を、歴史の遺訓として、今に伝えている。


耳塚にある京都市のこの解説もいけないね

「朝鮮軍民男女の鼻や耳をそぎ」って書いてあるし
拡大解釈して、一部だけ切り取れば
「民衆の耳鼻を削ぎとった」とも言えなくはない

だいたい
「朝鮮半島における人々の根強い抵抗によって敗退に終わったが」
って
なんか「民衆が抵抗運動を続けたため」みたいに読めちゃうけど
敗退した理由って
ただ単に明軍の援軍がガンガン来たからじゃないの?

「人々が明軍も含むのです」って言い訳もできなくはないけど

「朝鮮半島における明軍の根強い抵抗によって敗退に終わったが」
にすると
日本語的に何かおかしい

そもそも
朝鮮の中にも李氏朝鮮に対していい感情を持っていなかった豪族がいて
それらが裏切って日本側に付いたのが最初の日本側快進撃のひとつの理由だと思うし

しかも朝鮮には奴隷がいて
奴隷は解放されるためならなんだってやったと思う

そういった勢力のことを無視して
朝鮮人は朝鮮人、日本人は日本人みたいな
現代的価値観の狭い中での
白か黒か
でしか物事を見れてないん感じなんですよね
 
 
 
そして番組中もうひとつ気になったのが

このとき秀吉軍が連れ帰った朝鮮陶工の子孫の方が
「嫌々強制連行されて、働かされ、酷い日々を送ったことでしょう」
みたいに語っていたこと

いやいやいやいや

当時、朝鮮で陶工といえば
最下層・奴隷身分ですよ

それが日本へ行くと指導者として登用されて
しかるべき地位、給金を約束されるんですよ
はたして
そっちがいいーって人はいなかったのかどうなんだか?

しかも当時は
国家とか自分の国とかの概念は全然強くないんですよ

ふつーに考えれば
喜んで行ったケースが多いと思うのですがね
 
 
 
また番組中、東大教授が
秀吉が朝鮮に出兵した理由を「誇大妄想」と斬り捨てておられたが

僕は全くそんな理由で出兵したとは思えない

秀吉は日本の安定・平和のために出兵したのである

全国統一がなされて
もう日本国内では軍事力がいらなくなった
そのとき困るのは戦国時代に膨れ上がったサムライ集団(軍隊)である
平和な世でこれらをそのまま維持していくのは難しいし
必要もない

かと言って、平民・農民に転向させることもそうそうできないし
しようと思えば謀反の火種になりかねない

そこで
各大名の軍事力を削り
サムライ集団の総人数を減らすために
朝鮮出兵を思いついたのであろう

明を倒すとか、大陸を制覇するとか広げた大風呂敷は
皆を煽るためのことであって
勝とうが負けようが
秀吉にとってはどうでもいいことだったように思える

いいかげん
自分が理解できないからって
末期の秀吉は気が狂っていたという
いいかげんで無責任な史観からはぬけていただきたく思う
今日この頃でした

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2012年10月 9日 (火)

京都映画祭参加報告書 10月4日分

10月4日、5日と連続して京都映画祭に参加して来ました。

その間、知らずにお店に来てしまったお客様
ごめんなさい

映画祭、夜遅くまであるものですから
ずーっと2日間店しめてました

鈴木則文監督や梶芽依子さんを生で見られることなんて、そうそうないんで…

さて
10月4日(木)は
まず行くと
「温泉こんにゃく芸者」がやっていました。

中島貞夫監督で
ストーリーはコンニャク風呂を作りたいというおかしなおとっつぁんのために、娘が芸者になって稼ぎ、大成功し、コンニャク風呂ができあがるという、どうでもいい話なんですが
テンポのいい、笑いアリ・涙アリの演出でなかなか面白い映画でした

一番かっこよく、面白かったシーンが金持ち社長の臨終の間際に駆けつけたバスから、たくさんの子供たちが飛び出してくるシーンです
「どんだけ子供作っとんねん!」ってツッコミ笑うところなのですが
兎に角、スピードカメラで撮影したっぽいスローモーション映像と音楽がめちゃかっこいい
中島貞夫監督のセンスのよさがめちゃ感じられたシーンでした

ラストは芸者シリーズ定番のSEX対決で
まぁこれはこれでまた面白い
前から見たかった映画なので、見れてよかったなーって感じです

ただ、個人的には
この日のゲストは鈴木則文監督だったので
「温泉みみず芸者」の方を上映してほしかった気がしました…

 
 
 
そして次は
「シルクハットの大親分」

さすがに次は鈴木則文監督の作品でした

このシルクハットの大親分こと熊虎というキャラは
藤純子の緋牡丹博徒シリーズに通して出ているサブキャラで
この「シルクハットの大親分」と「シルクハットの大親分 ちょび髭の熊」の二作は
いわゆるスピンオフものなのです

シリアスな部分の多い緋牡丹博徒シリーズでも、たいがい熊虎親分はコメディ的部分を担当しているのですが
今回はそのコメディ部分が全編にこれでもかというぐらい詰め込んだ感じになっていて
最初から最後までかなり笑い、そして泣けます

鈴木則文監督は緋牡丹博徒でも一作監督をしておられますし
他の緋牡丹博徒シリーズでも脚本を書いておられたりするので
熊虎というキャラは完全に把握してると言ってもいい監督で
まさにツボをついた作りになってますよねー

コメディと言えどもヤクザ映画の基本は全て押さえてありますし
遠藤辰雄や天津敏の悪役陣もいつも通りかなり極悪で憎たらしく
伊吹吾郎の壮絶な討ち死にもあり
ラストのカタルシスもいい感じです

お竜さん(藤純子)の登場は後半になってからですが
やっぱり出てくるだけで映画が締まるという華やぐといか
熊虎親分映画を観てたら、緋牡丹博徒も見れちゃったという
映画二本見たような満足感も出てきます

そして
最後のお竜さんと熊虎親分のダブルカチコミはやっぱりシビレマス
若山富三郎はこのときだいぶ太ってはいますが
ドスの殺陣のキレはさすがって感じですし
藤純子もやっぱりいいです、かっこいいです

緋牡丹博徒シリーズを見ているとより楽しめますが
これ単体でも十分面白く
僕の見て来たヤクザ映画の中でもかなり上位に入ります
未見の方は是非見てみてくださいね
 
 
 
そして待ちに待った
「鈴木則文監督と映画評論家山根貞男氏との対談」

中島貞夫監督と同年代らしいので
同じようなイメージをしていたら
鈴木則文監督は思ったよりおじいちゃんな感じでした

天然なのかおじいちゃんだからなのか
山根氏との会話がなかなか噛み合わない場面もあったり

まぁそれはそれで面白い対談でした

ただ、客の人数が50人ばかしと少なく
さすがに10%しか(祇園会館が502席あるらしい)埋まってないとかなり寂しい感じで
なんだかすごーく申し訳ない気がしました

もっと僕のブログでも宣伝しておけばよかった

金沢映画祭での鈴木則文監督の対談は満席だったようで
これは明らか京都映画祭のやり方がまずいとしか言いようがない

そもそも、この京都という学生の街で若い人が全然観に来てない
若い人の裾野を広げないと
昔見てた人の回顧主義だけでやっていたら先細りです

まぁ金沢はチラシやHPのデザインひとつにしても
京都映画祭と違って
若い人たちが見たくなるような雰囲気ですからね
このあたりはもうちょっと企画運営している人たちに反省していただきたいです

京都映画祭のチラシは
若い人が全く手に取りたいとも思わないような
行政的で無難なデザイン
チラシデザインは印刷会社の適当な人に丸投げなのかもしれないですね

まぁクリスチーナリンドバークを呼んだり
当時日本でフィルム没収までされもう日本では上映されないかもっていうアニメ映画「少女椿」を上映したり
もうラインナップから気合の入り方が違いますけどね

京都映画祭は
中島貞夫ラインナップにしたいのか
ゲストラインナップにしたいのか
中途半端ですね
テーマもわかりにくい

まぁ中島貞夫監督が中心としてやっておられるので
中島監督作品だと安く上映できたりとかあるんかもしれないですけど…

中島貞夫監督で行くなら
「中島貞夫祭」って冠するべきでしたね
全て中島貞夫映画で
ゲストにも中島貞夫について語ってもらうという

中島貞夫プロデュースで「中島貞夫祭」はやりにくいと思いますが
今回の中途半端に中島貞夫ばかりなラインナップよりは
それぐらい思い切ったラインナップ方が
かっこいいし、分かりやすかったのではと思います
 
 
 
さて、対談終わって最後は
「大阪ど根性物語 どえらい奴」

鈴木則文監督の初監督作品で
長谷川幸延の小説「冠婚葬祭」を下敷きにして
中島貞夫監督と共同で脚本を書いた
(本人によるとほとんど中島貞夫監督が書いたらしい)
人情喜劇

初監督だけに
どこまでその力が発揮されているか不安だったが
その心配は全くいらなかった
そう
鈴木則文監督は最初っから面白かったのだ

元々の話は実話らしく主人公の会社が「博益社」で
クレジットに公益社の名前もあったし
もしかしたら公益社の話なのかもしれない

舞台はまだ旧態の大名行列のような葬式が色濃く残る文明開化後の日本、大阪
自動車による新しい形の葬式を打ち出した既存の価値の破壊者、藤田まことが
他社の妨害にも負けず
会社を成功させるまでを描いている

ストーリーも事件が色々起こり飽きさせないし
キャストもいい

藤田まことは言わずもがな
ヒロイン 藤純子はすでにただものじゃないオーラが出てて、しかもカワイイし
主人公の片腕となる悪友 長門裕之も脂がのっていたいい頃でとてもいい味出してる

泣ける演出も随所にあり
まさに笑いアリ涙アリの娯楽の完璧なまでの黄金比で描かれた人情喜劇である

お葬式テーマの喜劇映画は伊丹十三監督の「お葬式」ぐらいしかないかと思っていたら
こんなところにあった
これは喜劇映画好きは見ないといけないですね
 
 
 
とりあえずこれで1日目終了

2日目はまた書きます

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2012年10月 6日 (土)

これからは「ゆるゆるぬるぬる」いきます

これからはブログの方向性を改め
ゆるゆるぬるぬる
書いていきたく思い

ブログの副題を変えてみました

みなさま
これまで以上のお付き合い
よろしくお願いします
o(_ _)o

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2012年10月 3日 (水)

良かれと思ってやったことが

悪い結果をもたらしてしまうことがあります。

事態はより悪いほうへ動き出してしまったようです。

残念です。

あとは僕には
少しでも建設的ないい方へ向かうように
神仏に祈るしかありません

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2012年10月 2日 (火)

今週、木曜と金曜、京都映画祭のため休業いたします。

今週、第8回京都映画祭が行われます。

4日木曜日と5日金曜日
僕も映画祭に参加してきますので
お店お休みにいたします。

鈴木則文監督や
梶芽依子さんに会って来まーす。
(゚▽゚*)/

できればサインも(*v.v)。-

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