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2012年3月12日 (月)

江戸時代の福グッズ「桃を持った猿の置物」

これまでにわたくしがコレクションしている
江戸時代のオーラある福グッズを紹介するこのコーナー

今回は「猿の置物」です
Karasaru

同じような猿モチーフ像は
探してみたところ
江戸時代に流行ったらしい瓦猿
Kawarazaru1
ぐらいしか見つからなかった

瓦猿

 起源は江戸時代、その頃、和歌山市田中町は瓦町と呼ばれ、瓦職人の町として栄えた。その当時、瓦職人の内職として始められたものが瓦猿である。瓦猿は市内有本にある栗林八幡宮境内の日吉神社に安産・子授けの祈願で奉納されていた。猿の抱えている桃は子供を意味し、妊娠するとこれを神社より借り受け、出産がすむと別に一体の瓦猿を買い、二体にして返していた。

写真ではわかりにくいが
うちの猿も瓦猿も手に桃を持っている
共通の意味・共通のモチーフと言って問題ないだろう

桃はいわゆる「西王母の桃」で長寿や繁栄を意味する
(西遊記の中で孫悟空も盗もうとする昔から中国で超有名な桃、食べると不老不死になると言われている)

しかしモチーフは同じだが
うちの猿は明らか瓦ではなく別の焼き物
買う時に聞いた話では唐津焼とのことで、確かにそんな感じの焼き物だ

とすると

この和歌山の瓦猿だけでなく
桃を持った猿は全国的な流行であった可能性もある

現在は猿と言えば
「見ざる言わざる聞かざる」の三猿か干支の猿しか見ないが
江戸時代には猿に桃モチーフの置物が全国的にあったのかもしれない

また瓦猿に先駆けて
木葉猿は戦国時代ぐらいからすでに有名だったらしい
Konohazaru

木葉猿

 木葉の地に古くから伝わる素焼きの猿の玩具です。その始まりについてはっきりしたことはわかっていませんが、次のような伝説が伝えられています。「今から1300年くらい前、4人の落人(おちうど)が京の都から木葉に移り住んでいました。ある正月、この4人は、夢枕に立った老人のお告げにより、奈良の春日大明神を祭りました。そして木葉山の赤土で祭器(お祭りの時に使う器)をつくりました。その余った土を捨てたところ、猿の形となり、どこかへとび去りました。4人が不思議なことがあるものだと思っていると、身長が3m、鼻が高く赤い顔の巨人が現れ『木葉の土で猿をつくれば幸せになれるだろう』と言ってどこかへ姿を消してしまいました。4人は、これは神のお告げと思い、その後は赤土で祭器といっしょに猿も作り神に供えたところ、災害の時もこの4人の家は無事平安に過ごすことができました。その後、この猿は、悪病・災難からのがれ、子孫繁栄の守り神として広く愛玩されるようになりました。」

木葉猿のモチーフは
男根を抱く猿
母猿の乳を吸う小猿
三猿

桃はなさげなので
同系列ではないかも

また長崎の古賀人形にも猿モチーフの馬乗猿がある
Umanorizaru

古賀人形(こがにんぎょう)
長崎県北高来郡古賀村(現長崎市)の郷土玩具の人形。土製。江戸時代、文禄年間から作られた。古くはクチナシ、スオウなどの植物性染料を用いる。製作者は小川姓である。平氏の残党であるという。「馬乗猿」は中国伝来の故事にちなみ、ばくろうのお守りとされ、「あちゃさん」は中国人がにわとりを抱え、「ホーホー鳥」は疱瘡のまじないとされ、ほかに「狆」、「黒猫」などがある。

しかしこれもモチーフが違う

現在のところ一番古い猿の像は
青森県弘前市裾野で出土した縄文時代のサルの土偶らしい
Sarudogu
この猿はメスで

尻尾とニホンザル(マカク類)に特有の尻だこがあり、メスの生殖器が形作ってあります。おっぱいもあります。さらに脇の下に穴が空いており、ぶら下げて使ったということがわかります。

ということなので
やはり子宝や子孫繁栄的な意味合いがあるように思われる

三猿は古代エジプトやインドにすでにあったらしく
猿信仰はかなり原始の時代から世界的に行われている感じである

また猿回しという職業も
もともとは牛馬の安産や健康を祈願する職業であり
戦国武将が猿回しを使った話もよくあるので
猿信仰はかなり深く、長い間、日本でも信仰されていると思われる

しかしながら
江戸期の焼き物の猿で
しかもここまで大きなものは
うちにあるもの以外まず他に見たことがない

実はけっこうレアアイテム?

★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜

間彩さんから「猿神」で検索するとたくさん出てくる
との情報を受け

調べてみると

 比叡山延暦寺の僧の著書とされる神道理論書『耀天記(ようてんき)』によれば、漢字の発明者とされる古代中国の伝説上の人物・蒼頡が神の出現前に、釈迦が日本の日吉に神として現れ、サルの形を借りて吉凶を示すと知り、「申(さる)に示す」と意味で漢字の「神」を発明したことや、蒼頡は実は釈迦の前世であり、釈迦が日吉に祀られてまもなく、サルたちが日吉大社に集まったことが記述されている。この話は創作だが、仏教が日本に伝来するにあたり、それ以前から日本で信仰されていた日吉神など日本古来の神の信仰を繋ぎ合わせるものとして興味深いものと見る向きもあり、サルが日吉神の使者とされた由来の一つと考えられている。(wiki)

どうや近江国(滋賀県)の日吉大社が猿神の本家のようだ
ゆえに
日吉大社から分祀された等の縁のある神社には必ずと言っていいほど
猿の石仏や欄間飾りがある
場所によっては狛犬のかわりに両脇に猿がいる神社もあるようだ

これらの猿の中には
桃を持っているものや
木の桃をとろうとしているもの等
桃とセットの猿もいる

西遊記(15世紀)の孫悟空が桃を取る話といい
古代に元ネタとなる桃と猿の神話が何かあるのかもしれない

当然、桃太郎に猿が出てくるのも偶然ではないだろう

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