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2011年7月10日 (日)

第七回京都映画サミット「片腕ムービー」

さて今回の「片腕ムービー」大会

トップバッターは
【丹下左膳】

昭和27年制作の阪東妻三郎版

元祖片腕と言えばやはり「姓は丹下、名は左膳」ですよね
こういったハンディキャップヒーローって世界に他にあるのかなぁ・・・
って色々思い浮かべてみましたが
「片腕必殺剣」にしても「盲目ガンマン」にしても「座頭市」以降で
丹下左膳ほど古いモノは思いつかないんですよね
ピーターパンのフック船長とか、悪役には色々いそうですけど
ヒーローとしてはいないかも
こういう本来弱いものが強いものに勝つのを喜ぶ「判官贔屓」は元々日本人独特の感性なんですかねー?

ところで
お話は定番のこけ猿の壺とチョビ安です
手塚治虫の漫画にもなってますね

定番の話だからか手馴れた感じで
思ったより展開のテンポもよく
カメラワークも面白い
めちゃ楽しめるきちんとした娯楽作品に仕上がってます

阪妻の金に目がくらんだり、飲んだくれてたり、ヒモ生活してたりの
ヒーローらしからぬ世俗まみれキャラがいい味出してるし
ヨメ、淡島千景とのツンデレやりとりも楽しい
でも決めるときはやっぱりキメてくれて
チョビ安が人質にとられて、素手で乗り込むラストはめちゃかっこいいですね

ただ、黒沢以前の時代劇は
刀と刀の当たった時の「ガキーン!」って音や
斬られた時の「ズバッ!」って音がないんですよね
本来はそんな音しないんでしょうけど
殺陣でこれがないと物足りなく思ってしまうのは僕だけでしょうか・・・

ひとつ気になったのがお嬢さん(喜多川千鶴)が薹が立ち過ぎちゃうの・・・って点です
あれはローティーンぐらいの設定ですよ実際は、たぶん
「あの歳で人形遊び(そういうシーンがある)やってると寒いですよね」
「何でこういう配役になっちゃったんだろう」
って話してたんですが
結論として「敗戦後7年なんで、戦争で若手俳優が死んじゃっていなかったでは」ということになりました

まぁ婚約相手の柳生源三郎(高田浩吉)も若くないんですけど、こっちはそれほど気にならなかったです
 
 
 
そしてその次は
【片腕必殺剣】です

香港映画界での元祖片腕ヒーロー

監督は血なまぐさく男臭い映画を撮らせれば右に出るものがいないチャンチェ
これまでも武侠モノ(香港における時代劇)を色々撮ってて、片腕の前にもジミーさんを主役にも使って「大刺客」を撮ってヒットさせております
マンネリ化の脱却を狙ったのか、日本の座頭市がアジアで人気が高いのに目をつけ、ハンディキャップ主人公設定を取り入れたようです
これ以降色々なハンディキャップモノが生み出されるのですが
チャンチェが行き着いた最強ハンディキャップヒーローものは・・・「残酷復讐拳」でしょうか・・・

主演は後に「片腕ドラゴン」を監督・主演するジミーウォン
同じ片腕剣士設定で勝手に「新座頭市 破れ!唐人剣」に出たりして
チャンチェやショウブラと揉めた結果、違う会社に移籍
そこで「吠えろドラゴン立てジャガー」でカンフーブームを作り、ついには片腕セルフリメイク「片腕ドラゴン」を作って大ヒットさせちゃいます

しかしチャンチェ監督の描くジミーさんは色気があってカッコイイですね
片腕ドラゴンのジミーさんとは別人のようです

丹下左膳なんかと違うところは
ちゃんと片腕になったエピソードから始まるあたりですかね
結局、僕、丹下左膳が何で片目片腕になったのか知りませんもん
実はちゃんとエピソードあるんですかね

それと強さが半端ない!もう技術や技じゃなくて、秘伝の修行によって人間の域を超えた力を持っちゃう
敵の武器や技にしても、めちゃ荒唐無稽、日本で言えばけれんみ溢れるってヤツですね
まぁ荒唐無稽は冒頭のお嬢さんの嘘泣きに騙されてスポーン!血ブシュー!って片腕落とされるところからもう始まってるんですが・・・
こいったチャンチェ監督のセンスが好きかどうかが、この映画を楽しめるかどうかの分岐点ですね
 
 
 
そしてついに出ました
【片腕ドラゴン】

「片腕必殺剣」をカンフーに置き換えたセルフリメイク的作品
ジミーウォン監督・脚本・主演です

これ見るのももうけっこう何回目かになるんですけどやっぱり面白い!
ジミーさんに色気や男臭さはなくなっちゃいましたけど
チャンチェ監督を越える荒唐無稽、アイデア勝負は負けてません
異種格闘技の個性溢れる敵キャラ
その敵キャラの技の数々
片腕を失った後「鉄の左手」の手に入れ方
荒唐無稽も越えて、もうめちゃくちゃです

でもそれがイイ!
やはり天才です、ジミー先生!
 
 
 
【片腕マシンガール】

井口昇監督がアメリカ資本で撮った日本映画

アメリカ向けな勘違い日本サービス
NINJA , SUSHI , TENPURA , JYOSHI-KOSEI , YAKUZA , DRILBURA etc.

あらゆるB級映画へのオマージュ
片腕、空飛ぶギロチン、チェーンソー、ガトリングガン

をとことん詰め込んであり

血糊ブシュブシュ、チープ・ローテク残酷スプラッター満開

そういうのが好きな人には超楽しめる映画

これのヒット以降、似たような方向性の映画が色々な監督により作られたが
今のところ井口昇監督を越えたものには出会っていない

そう言えばヒロインの八代みなせちゃん
なかなかイカレながらもカワイイいい味を出してるんですが、この後あまり活躍を見ないですね
ブログを見た感じ、ちょこちょことは活躍しておられるみたいですけど
 
 
 
【新座頭市 破れ!唐人剣】

なんと座頭市に「片腕必殺剣」の主人公(ジミーウォン)がそのままの設定で出てくるという
ゲッターロボvsデビルマンみたいな企画モノ

当時はどちらもかなりの人気だったらしく
見る人はかなりわくわくして見たんだろうなぁー

ストーリーはそんなにないんですよね
それよりはどうやってダブル主役で活躍させて、どうやって納めるかに重きが置かれている感じです
ヒーロー同士が言葉が通じないための誤解から戦うことになってしまうラストもうまい!
これしかないですね
ヒーロー同士を戦わす理由としては

それから
安田公義監督の演出や殺陣がなかなかカッコイイ
勝新もいつもながらカッコイイですが
ジミーウォンが「片腕必殺剣」のときより数倍殺陣がかっこよく見えるんですよね
このあたりは監督&殺陣師&斬られ役の手腕ですかねぇー
 
 
 
【片腕カンフー対空とぶギロチン】

片腕ドラゴンの続編
奇想天外度はさらに上がっているが、全体の作りとしてはやや甘い感じがある
まぁ二作目っぽい二作目
いちおう前回倒したふたりのラマ僧の師匠が敵を討ちに来るという話のつながりもある

前半の武道大会がどうでもいい戦いが多くてちょっとだるくなるのだが
ギロチン和尚が乱入してきたところあたりからヒートアップして楽しくなって来る

で、今回の目玉はやはり対空飛ぶギロチンなのだが
(この武器、けっこう昔からあるみたいで、この映画より前に「空とぶギロチン」「続・空とぶギロチン~戦慄のダブル・ギロチン~」なんて映画も存在する)
この武器見た目は無敵っぽくないのに、かなり強い
んでもって
強くて倒せないもんだから、ジミーさんはかなり卑怯な手で勝ちます
ヒーローにあるまじき手で・・・
んーあれはひどい・・・

あの勝ち方はちょっと盛り下がりますよね
ムエタイ倒すときもたいがいやけど・・・

んー
一作目みたいにちゃんとした戦いで勝ってほしかったなぁー
折角、素で天井や壁も歩き回れるぐらい神の域に達してるのに、何か技はないのかぁー

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コメント

今日きゅ、床の間の掃除をしてたら、こんなものが出てきました。

見せたことありましたっけ?
http://thegallery.blog62.fc2.com/blog-entry-851.html

投稿: 理想 | 2011年9月 6日 (火) 午後 08時09分

投稿: 万物創造房店主 | 2011年9月 7日 (水) 午後 09時46分

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